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子育てコラム

「さて、みなさんはどう考えますか。」

子育て支援センターや保育園の先生から聞いたお話を紹介します。
「子どもの気持ちを尊重しています?」
母親:「オムツを取り替える?」
子ども:「イヤだ、もっと遊びたい!」
母親:「じゃ、遊んでいいよ」
母親:「お家に帰る?」
子ども:「イヤだ、もっと遊びたい!」
母親:「じゃ、遊んでいいよ」
最近の若いママたちは、なんでも子どもに尋ねてから行動することが多いそうです。我が子の自己主張を全面的に受け入れることは、子どもに「決定権は我にあり」と誤解を招く恐れがあります。例えば、「おもちゃを貸して」は、貸すかどうかを決めるのは相手です。もし貸してもらえないときは、「遊びたかったね」と子どもの悔しい気持ちに共感しながら、別のおもちゃで遊ぶことを勧めて我慢できたことをほめます。子どもはいつも自分の思いが通るわけではないと分かると、相手に「これでいい?」と尋ねたり、相手の表情を窺ったりして相手と折り合いを付けることを学びます。
「自分で」という気持ちは、新しいことにチャレンジする原動力となり、自立に向かう大事なプロセスです。しかし、オムツを交換する、家に帰ることを決めるのは、子どもではなく母親ではないでしょうか。決定権の線引きは、その人の育ってきた環境や価値観によって違いはありますが、子どもには「自分で決められることと、人が決めること」を明確に伝える必要があります。子どもが言ったことを行動に移すことと、共感することは違います。
「さて、みなさんはどう考えますか。」

「子どもをほめるだけでよいのか?」
「私の子育ての方針は、叱らずにほめることです。ダメと言わないことです。」と宣言するママたちが増えているそうです。理由を尋ねると、「本やインターネットで、子どもはほめて育てなさい。」と書いてあるからだそうです。テーブルに上がっても、友達を叩いても叱らないそうです。逆にテーブルに上がったことや叩いたことを我が子の成長と考えるそうです。
ほめることは、自分らしさを発揮し、意欲的に行動することにつながります。しかし、いつもほめられてばかりいると、実感がもてなくなります。もちろん、叱ることばかり続けていると、子どもは否定されたという思いが残り、心を閉ざしてしまいます。相手や自分を傷付けたり、物を壊したりしたときは、親は毅然とした態度でやってはいけないことを伝える必要があります。また、「~はダメ」と否定的な表現は、子どもは何をしたら良いのか混乱するので「~しよう」と、してほしい行動を具体的に伝えましょう!
「さて、みなさんはどう考えますか。」

加賀谷 勝
加賀谷 勝
2016.11.01
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