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子育てコラム

大切なのは「啐啄同時(そったくどうじ)」

いよいよ、令和元年スタートですね。と言っても、いつもと変わらぬ毎日が続いているだけなのですが・・・。なんだかワクワクしてきます。これを機に新しいことにチャレンジしてみようか、などと年甲斐もなく思ったりしています。
「令和」という時代が、どんな時を刻むのか、どうか穏やかで、平和な時代であることを願わずにはいられません。

ところで皆さんは、「啐啄同時」(そったくどうじ)ということばを知っていますか。
「令和」は、万葉集からと言うことですが、これは、「禅」のことばです。
「啐」(そつ)というのは、雛が、内側から卵の殻をつつくこと。「啄」(たく)は、親鳥が、外側から、殻をつつくこと。つまり、鳥の雛が、卵から、出ようと鳴く声と母親が、外から殻をつつくのが同時であるという意味です。
雛が、まだ生まれる準備が出来ていないのに、親鳥が先につついて殻を破ってしまっては、雛は、生まれることが出来ません。親鳥と雛のタイミングが大事。
まさに、これは、子育てにも言えることです。早すぎても遅すぎても上手くいかないと言うこと。
「家の子は、まだ、ひらがなが書けないのですが、大丈夫でしょうか?」と言う相談を受けることがあります。まだ鉛筆を上手に持つことが出来ないのに文字を書く練習をしても上手くいかないのは当然です。
子どもは、一人ひとり違います。育児書や他の子どもと同じようにはいきません。親が先取りして、ついつい手を出し過ぎてはいませんか。子どもの準備がまだ十分に出来ていないのに、親の思いだけを押しつけてはいませんか。
ついつい、「お隣の家の子ができるようになったから、家の子も」と焦ることもあるかもしれません。「何時がベストなタイミングなの?」と、悩むことも多いかもしれません。そんな時は、まず、我が子としっかりと向き合い、よ-く見ることから始めましょう。必ず、「今がチャンス」という答えは、子ども自身が持っていると思います。
子育ては、親と子の協同作業。大切なのは、「啐啄同時(そったくどうじ)」。
あせらず、おおらかに、子どもを見守るゆとりと、時には待つ勇気も必要です。

「令和」という新しい時代を担うすべての子どもたちが、のびのびと健やかに育っていけますよ-うに!!

特別教育支援アドバイザー 船木祐子
特別教育支援アドバイザー 船木祐子
2019.05.01
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