子育てコラム

支えることは支えられること

4児の父で住職です。私は赤ちゃんが大好き!先日も法事で檀家さんの赤ちゃんを抱っこさせてもらいました。すると、前日から続いていた頭痛がピッタッと止みました。赤ちゃんには本当に癒されます!でも以前は特別赤ちゃんが好きと言うわけではありませんでした。

私には息子が2人、娘が2人、アメリカ人の妻が1人います。人生の始まり、出産の大変さを少しでも分かち合いたいと思い、4人の子の出産に立ち会いました。

長男はアメリカのコロラド州で生まれました。その1ヶ月前、私はスキーで大怪我を負い大手術をうけました。大事な時に、身重の妻は私の病院の手続き、介抱をしてくれました。妻もさぞ先行きが不安だったろうと思います。この先4人の子を持つなどとは思ってもみませんでした。因みにこの時、出産を控え私の入院費用はなかったため、手術後直ぐに病院をあとにしました。(汗)

陣痛が始まり、いよいよ病院へ。アメリカの分娩室は広々とし、オーディオ、ジャグジーなど豪華な設備が整っていました。出産まではずっとその部屋で過ごしますが、出産後は小さな部屋に移され、そこで1泊すると直ぐ病院を出されます。日米どちらの病院がいいか?出産後もゆっくりできる日本の方がいいかも知れません。
講習会で習ったように、マッサージをし、手を握り、一緒に呼吸しました。でも痛みに一番効果があったのはジャグジー。一番役立った教えは「いつでも妊婦が正しい」と言うこと。妊婦にも個人差があり、その時にやって欲しいこと、効果があることは違うからです。

入院し30時間後、やっと長男が生まれました。生んだわけでもない私もヘトヘト。でも妻はずっとお腹の中で子供を育て、最後に痛みに堪えて出産したわけですから、妊婦は凄いとしか言いようがありません。
処置がひと段落すると、感動を分かち合う時間かと思いきや妻は一言「お腹がすいた~」。私は車いすで真夜中のデンバーの街をさまよいました。唯一開いていたギリシャ料理店でなんとかテイクアウト。そんなことも今はいい想い出になっています。

出産は今の医学でも大変なこと。でも、はるか太古の昔から、ずっとこのように命をつないでくれたお蔭で今この赤ちゃんを抱くことができる。この赤ちゃんにはすべての先祖の命が凝縮されている、そして未来の命につながっていることを思い、赤ちゃんが崇高な存在に思えました。
赤ちゃんは誰かの支えがなくては生きていけません。けれど私の支えを必要としている赤ちゃんの存在が私を力強く支えていると感じました。小さな命は、家族と周りの多くの人々に笑顔と元気を与える大きな力を持っています。そして私たちに支えずにはいられない気持ちを起こさせます。不思議ですね。私たちの脳は上手くできています。立ち会い出産を経験し、私は赤ちゃんが大好きなりました。

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