子育てコラム

3歳からできるおうち性教育

3歳からできる性教育ときくとびっくりする方が多いかと思います。
ではなぜびっくりするのか。それは皆さんがイメージする性教育が影響します。
生理?射精?妊娠?私はそんなイメージでした。自分が受けた性教育や親から聞いた話がイメージに結び付くのです。
今、空前の性教育ブームで、VERYという雑誌の2020年子育てワードの1位がこども性教育だったそうです。関心の高さがうかがえます。

5歳までに80%の子どもが「わたしはどこから生まれたの」という疑問を持つそうです。
その疑問を子どもから聞かれるのをドキドキ待つよりも、おうちのひとからその大波にぜひ飛び込んでいってほしいなと思います。

3歳ころに知識を付けるというよりは、まずは土台である自己を肯定することがその後の知識を伝える場面でも役立ちます。土台作りとして自分は大切な存在なんだと何度も何度も伝えていきます。具体的にはどの子でも必ず持っているエピソード→生まれる前後の話を伝えるのが一番です。
生まれたということはどの子にとってもすごい偉業ですし、無条件に自己肯定されることなのです。
一方的に話すよりも「〇ちゃんが生まれた時覚えている?どうやって出てきたと思う?」なんて切り出してみてはいかがでしょうか。あるいは夏であればカブトムシを飼育しているご家庭なら、昆虫の交尾からお子さんが生まれるまでの話に広げていくのもいいと思います。
そうなんです。性教育って自分たちの性体験を聞かれることじゃないのです。受精に至る過程や、どこからどうやって生まれたのか具体的に事細かに正確に伝えなければいけないという必要はありません。
子どもに赤ちゃんはどこからうまれるのか聞かれたときに親が「そんなこと知らなくてもいい」「もう少しすればわかる」なんて拒絶していると「これは聞いてはいけないことなんだ」と子どもの自己肯定感にもブレーキをかけてしまいます。
それはとってももったいないことだと思いませんか。
助産師としてお産に立ち会うときの話を子どもたちに伝えるとき「あなたたちはみんなに歓迎されて生まれてきた」というメッセージを送ります。親も兄弟も祖父母も医療者にもみんなに祝福されて生まれていることを。そしてどのお母さんも幸せそうな顔をしていることも伝えます。たとえ今は家庭の事情で離れて暮らしているかもしれないけれど、あなたが生まれたとき、みんなを幸せにした存在である事は紛れもない事実なんだよと。
いろいろな背景はあるけれども、出産に立ち会える助産師はみんなが生まれてきてくれてとても幸せな気持ちになるんだよというメッセージを送ります。
生まれた時の話をするときの注意点はマイナスな感情はあえて子どもに伝える必要はないということです。
時間がかかって死にそうになったとか、帝王切開でお腹を切って痛かったとお子さんが聞いたら生まれるときにママを苦しめてしまったのかなという感情を持つ子もいます。
自分が生まれてきてよかったと思えるような言われてうれしい言葉を選んでほしいです。
すでにマイナスなこと言っていたかも...という人も心配ありません。今日からでも言い直して伝えていけばいいのです。言われてうれしいことは必ず上書き保存になるので、ぜひチャレンジしてみてください。この言い換えマジックは助産師の直井亜紀さんから聞き、それ以来私も実践しているものです。
例えば、妊娠がわかってつわりの時期。ママにはつらかったかもしれませんが、お子さんに伝えるときは、「あなたがおなかに来てくれたってわかって嬉しくて毎日お腹に話しかけていたんだよ」などお子さんが聞いて嬉しい話に変換します。
お産の話では、すごく時間がかかったお産であったとします。その部分を切り取ると聞いた子どももネガティブに受け取りかねません。
「生まれるときに何時間もかかったけども、〇ちゃんは一生懸命頑張って生まれてきてくれたんだ。とっても嬉しかったよ。お腹の中にいた時から元気いっぱいだったから今も遊んで食べてパワーがあるんだね」など生まれた時から今も肯定的に伝えます。
帝王切開の人であれば、「〇ちゃんは生まれるときにすごく頑張っていたから、お医者さんが特別なお部屋に連れて行ってくれたんだよ。看護師さんたちもみんなが〇ちゃんが生まれるところを見たい!というから、たくさんの人に囲まれてみんなに見守られながら生まれたんだよ。お腹の印は〇ちゃんが頑張った印だからママの宝物なんだ」ママのおなかには自分が生まれた時の宝があるかと思うとワクワクしますよね。
生まれてから治療が必要だった子も「〇ちゃんは毎日ママパパが早く会いたいよ~って願っていたら本当に早く会いに来てくれたんだよ。まだ小さかったから、こんな小っちゃくてかわいい赤ちゃん専用のお部屋に入れてもらえたんだよ。みんなが見たいっていうから透明のお部屋だったんだよ。こんなかわいい子見たことないねってみんなで話していたんだよ」いろんな人が自分のことを祝福してくれたと聞いて嬉しくないはずがありません。

最初にお話しした、どこから生まれてきたのかの答えは膣になります。でも3歳くらいであればその知識よりも、あなたがおなかに来てくれた時からのエピソードをストーリー仕立てにして伝えるのが効果的です。あなたは大切な存在なんだと繰り返し繰り返し伝えます。このとき必ず言われてうれしい言葉かどうかを心の中で確認してくださいね。
思い出しながらでもいいのでオリジナルストーリーが出来上がれば、それがその子にとって世界一のおはなしであり、オリジナル性教育になると思います。ちなみにうちでは大ベストセラーです。週に何回もリクエストされます。
3歳くらいから自分が生まれてきたことを肯定的にとらえられてこそ、次に5歳くらいから自分を大切にできるようになるプライベートゾーンのお話につなげていけば効果的に伝わると思います。まずは自分はみんなにとって大切な存在である事を土台として、その上に知識を付けていくのが私の考える理想的なおうち性教育です。
5歳からの知識編はまた機会がありましたらお伝えしたいと思います。

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