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子育てコラム

「特命課長」

初めまして、4月より男鹿市健康推進課に配属となった佐藤です。この度"何を書いてもよいので子育てコラムを執筆しなさい"と"特命"があったので、自分の「子育て」経験を踏まえた"個人的"な想いなどを書いてみます。

「夫源病って何?」
最近、テレビで「定年オヤジ改造計画」というドラマを見ました。郷ひろみさんが定年を迎えた(子育て、家事などやったことがない)仕事一筋の"夫"を演じており、定年後、妻と労おうと旅行を計画しますが、妻が何かと自分と距離を置こうとする。夫は娘から妻が「夫源病」だと言われるが、自身には"?"しかない。"夫"は孫の世話に奮闘しながら、育児、家事の大変さを知り、妻、母親の苦労を理解し、自らを反省し成長していく・・という内容。

妻と二人で"んだ、んだ。あるある"と笑いながら見てましたが、"夫"の言動、行動が過去の自分と重なるたびに、自分の顔からは笑いが少しずつ消え、テレビを見る妻の横顔をまじまじと見ながら、昔のことを思い出していました・・

「昔の話?」
今ではある程度"常識"(?)となった男性の「育児への参加」。

自分が社会人になった平成ひとケタ時代にも「男性も育児に参加すべき」との声はあったのですが、現実の世界では男性の育児参加はまだまだ普及してはいませんでした。

我が家に子供が生まれた当時は、観光・イベントに携わる仕事をしていたこともあり、平日はもちろん、土日も仕事に追われ「仕事が忙しいから」と育児はほとんど妻にまかせっきり。たまの休みも自分の"ストレス"発散を言い訳に、家事や子育てから距離を置いていたので、妻もだんだんと「子育て」の当てにしないようになっていきました。

二十数年たった今でも子育ての話が出るたび妻には「花火は子供と二人だけで見たんだよね~」、「子供が好きな食べ物は何だったか覚えてる~?」と言われますし、他にもあんなことやこんなことあったでしょとチクチク刺してきます。そのたびに「しょうがねえべ、仕事だもの。やらねわげにはいがねがったもの!」と口をパクパク動かし、そっと自分の心に仕舞い込んでいます・・。

「自分のために」
自分は、テレビや映画が好きなのでよく見ますが、ドラマや映画では人が亡くなる時に"走馬灯"を見る場面が出てきます(まだ見たくはありませんが)。"走馬灯"とは何なのか?と自分なりに考え出した解釈は、"自分が良い人生を送れたかどうかを、"思い出"をフラッシュバックさせながら整理し、未練を残さないよう自分を納得させている"というものです。

自分も今や50代。終活を始めると言い始めた高齢の親と会うたび焦心し、人生観を考えるようになったので、自分の"走馬灯"(になるであろう"思い出"を)を少し整理してみようと家族とのそれをたどってみたところ、何かが足りなく感じられました。"生々しい子どもの成長"の「想い出」が少ない・・。

自分は「"よい人生"とは、「想い出」をどれだけ持てるか、与えることができるか」と思っていますので、これまでも"思い出作り"と称し、誕生会や旅行など、家族イベントを実施してきたことは"思い出"として残っています。

しかし、なかなか出てこなかったのが"生々しい子どもの成長"であって、"初寝返り"や"つかまり立ち"など、数多くあったはずの日常の一コマです。それらは先にお話しした自分が距離を置いていた「子育て」でしか得られないものであって、自分の"走馬灯"には入ることはないと解ったときは少し泣けました。

「子育て」は、人によって環境も、状況も、事情も違うため、その感じ方も、想いも、人それぞれだと思います。当然、楽しいことも苦しいことも多いものですが、「子育て」から得られる「想い出」は、良くも悪くも子育てをする人の人生に何かしらの影響を与えるものだと思います。

何のかんのと書かせていただきましたが、これから子育て期を迎える世の中の男性に対し、反面教師になったつもりで言っておきたいのです。若い時の自分のように、言い分や、できない理由はあると思いますが、最後に後悔するのは自分です。少しでもいいから自ら手をかける子育てを強く強くおススメします。

健康推進課 課長 佐藤
健康推進課 課長 佐藤
2022.10.18
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